冬の荒れた海は、生きものにとって過酷な環境です。
海が荒れて餌が採れなくて弱ったり、荒れが続き休息や羽毛への油分の補給などができずに体温が下がってして死んでしまい漂着する海鳥を多く見かけます。
生と死とのはざまにある海岸、冬場に一日ビーチコーミングに出かければ、野鳥の漂着は珍しくありません。
美浜町のダイヤ浜には、アビの仲間、シロエリオオハムが漂着していました。
嘴とアシの水色が美しいこの鳥、右胸の羽毛がむしられていましたので剥製には向きませんが、骨格標本や研究用には十分使える個体です。
ですから、福井市立博物館のボランティアの方に連絡を入れたところ、「欲しいです!明日回収に行きます!!」との心強い返事が返ってきました。
そこで砂浜から鳥を運び、波にさらわれないように一段上の草むらに置きました。
そして、回収にみえた方が分かりやすいようにプラスチック系の漂着物でカモフラージュしておきました。
まぁ、こんなゴミをわざわざ除ける人はいないでしょうし、トビやカラスなど目で獲物を確認する動物たちからも守れるはず。
そして翌日、無事回収されたとの連絡が入り、一安心。