浜辺の漂着ラインは、寄せ波と引き波、それに砂浜の斜度、砂礫の粒子などの要因で、でき方が変わってきます。これに漂着物の形状や浮力などの要素も加わりますね。
さて、1月2日の水晶浜で見た漂着ラインは、砂の上と,雪の上とで大きく違っていました。
下の写真でも分かるように、砂の上にできた新しい漂着ラインに比べ、砂と雪との境にある漂着ラインは、描かれた振幅が大きくなっていますね。これは、もちろん大波が来たときのものですが、雪の上に乗ると砂の上と違って、引き波の影響を受けにくく、こうした寄せ波が描いたラインができそうです。
クローズアップすると、雪の上にバラバラに散った軽い漂着物が見受けられます。真っ白い小さな粒は発泡スチロール片ですが、灰色っぽいモノは何だかわかりますか?これは水晶浜で風化中の石英礫なのです。
砂浜でビーチコーミングしていると、なかなか気付きませんが、雪の上では目立ちますね。軽い漂着物と一緒にこうした直径が3~5mmほどの石英礫も寄せ波に運ばれて砂浜の表面にあるのですね。
そして、軽くて浮力の高いオレンジウキは、勢いよく飛ばされたのでしょう。このラインよりも30cmほど陸よりにありました。
こうして雪の上の漂着物を観察すると、波と漂流物の関係を雄弁に語っているのが分りますね。