漂着物の中で、鳥の遺骸はそれほど珍しいものではなく、海の荒れた直後などでは、まだ肉の弾力がある新鮮なモノも漂着します。そしてそれよりも多いのは抜け落ちる羽毛です。
鳥には羽根が抜け落ちる換羽期がありますし、他の動物に襲われて羽毛が飛び散り、それが漂着することもあります。
そんな漂着羽毛から持ち主を探すのは、かなり高い難易度ですが、特徴のある羽毛なら、何とかたどり着くことができます。ただ、日本で記録があるものだけでも、600種以上に上りますので、ある程度野鳥の知識がないと難しいかもしれませんね。
さて、これ分かりますか?
黒っぽいベースの羽毛で羽軸を中心にして白斑が左右にありますね。これは
Gavia属のオオハムか、シロエリオオハムのものでしょう。若狭地方の海岸では海に浮かんでいて、魚を採って餌にしています。この羽根は水面に浮かんで真っ黒な背中に現れる模様の一部・・・他にも
Gavia属と思われる羽毛が散らばっていたので、他の動物に襲われたものでしょうね。