カツオノカンムリ・
Velella velellaがカリフォルニアの海岸に大量漂着した件は、たしかこの夏あたりネットでもよく流れていましたね。
さて、今日は13日・土曜日に若狭町食見海岸に漂着していたカツオノカンムリの続報です。普段は沖合いを海流に乗っており、簡単に見ることのでき酢クラゲではありません。風によって三角の帆に風を受けるために、ここ数日の北風によって、浜辺に吹き寄せられたものでしょう。
オレは嫁さんを連れていましたし、kinさんもご家族と一緒だったので、みんなに見て、触ってもらえてうれしかったです。
この日の昼過ぎ、食見海岸では北北西の風が3~5mほど吹いており、風に吹き寄せられた漂流物が食見の湾内奥に入り込み、いくつも海面に浮かびながら、風に背を押され漂着する場面を見ることができました。海面の観察では、写真のように帆を立てていますが波打ち際で海面が複雑な状態になるとひっくり返ってしまうことも多かったです。ただこの帆の部分は海中に入ると銀色に光っていたため、表面には撥水効果があるように思えました。(卵の表面にロウソクの煤をつけ真っ黒にして水中に沈めると、煤が水を弾き銀色に見えるのと同じ効果)
上の写真はまだ海面に浮かんでいて漂着する以前のカツオノカンムリです。漂着したカツオノカンムリを海水を入れた容器に移しましたが、漂着間もない元気な個体は水面に浮かび、ちゃんと帆を立てて浮かびましたが漂着後やや時間の経った個体は、横になってしまったり、ひっくり返ってしまうことがほとんどでした。
容器に入れたカツオノカンムリには、下部に触手が見えます。この触手は根元は軟体部と同じ、美しいシアン色をしていますが、先端部はカドミウムイエローになっていました。歩を持って拾い上げれば裏側は見えますが、この黄色い触手は透明度が高く、濃いシアンに紛れてしまいハッキリしません。