ハシボソミズナギドリの渡りには、やはり自然界で数を増やしすぎないと言う自然淘汰のシステムが組み入れられているのでしょう。ハリセンボンのような死滅回遊ではありませんが、オキアミなどの餌が豊富な北方海域まで辿り着けない幼鳥には自然淘汰の試練でしょう。けれども、その死は無駄死にでは無いようです。
打ち上げられたハシボソミズナギドリは、そのままミイラになることもありますが、新鮮な個体ですと他の動物に食われることが多いのです。この写真はカラスが食いましたね。ハシボソミズナギドリの周囲にはカラスの足跡があり、喰い終わって飛び立ったときの力強い足跡もありました。
カラスが喰った後は、竜骨突起の目立つ胸骨と、叉骨が目立ちますね。ハシボソミズナギドリが餌になるのはカラスだけではありません。他にも浜辺の無脊椎動物や昆虫類によって軟体部は喰われ、命は繋がっていきますね。
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