島崎藤村の「椰子の実」を例に挙げるまでも無く、南国のココヤシは日本各地の浜辺に漂着します。田原市ではココナツメッセージを昔から行っており、これはプレートをつけたココヤシを石垣島沖から放流し、流れ着くのを待つものです。
2012年、この年は黒潮が渥美半島に接近する特異な流行をした年で、ココナツメッセージのココヤシが何と3個も田原市に漂着しました。
写真は伊良湖岬に漂着したココヤシです。今年お亡くなりになられた石井忠先生はココヤシがお好きでたくさん集められていました。古賀であった漂着物学会では小山ほどに積み上げて展示してあり、驚きました。かって石井先生も伊良湖岬を訪れられましたが、ココヤシとの出会いは無かったようで、伊良湖岬のココヤシをお届けしたところ大そう喜ばれました。そして新編・漂着物事典の2版では送った伊良湖岬のココヤシの写真を前の写真に差し替えていただきました。
今回、伊良湖岬で見つけたココヤシ、石井先生のご仏前に・・・ともお思いましたが、奥様にはご迷惑なモノかもと、思いとどまりました。ココヤシを見るたびに思い出されてなりませんわ。
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