知多半島は愛知県にある二つの半島のうち、外洋に面した渥美半島と違い、三河湾と伊勢湾という二つの湾に囲まれた内湾に伸びる半島です。
子どものころには、常滑市多屋と知多市日長につながりの深い親戚がいたものですから、海に行くとなれば、知多半島でした。
ですから、知多はわたしにとって、海の原風景ともいえるものです。
その原風景は、白砂青松でしたが、伊勢湾台風、その後に吹き荒れた日本列島改造論の嵐により、見ることができなくなってしまいました。
まだ知多のどこかに残っているのでしょうか?
白い砂浜と松林とは、堤防により分断されてしまいましたが、まだ残っているモノがあります。
それは海苔粗朶です。
常滑市沖に中部国際空港ができて、湾内の流れが変化しましたが、新しい場所を求めて海苔粗朶が立つようになりました。
知多から白砂青松が消えてしまった今、海苔粗朶を見ると、なぜかほっとした気持ちになるわたしです。