三里浜砂丘のような日本海側の砂丘地形がある場所では、秋から冬にかけて多くの漂着物がやってきます。
そうした漂着物は大きさや形、それに比重などによってソートされ、同じ種類の物が一箇所に集まって漂着するのが普通です。
そして強い北西の季節風によって、乾いた砂粒が風に飛ばされる飛砂がおきます。
こうした飛砂によって、漂着物が一晩のうちに砂の中に埋もれてしまうこともあります。
風が強くても、時間が短ければ埋もれることは無く、砂は漂着物の風下側に多く堆積します。
風によって埋積した漂着物の砂を吹き飛ばして、浸食作用を行うのもまた季節風なのです。
これは浮き玉ではなく電球の埋積場面です。硬い電球のガラスでも長時間の飛砂によって表面がサンドブラスされることもあります。
こちらはサンドブラスされた浮き玉にそっくりですが、やはり電球!
一度埋積されたのですが、風の浸食によって露出してきました。
風上側に口金があり、その部分は飛砂のために真鍮が金ぴかにかがやいていましたが、ガラスは白っぽくサンドブラスされています。
写真の風下側はサンドブラスの効果があまり効いていないので、かすかにツヤが残っているのが分かるでしょうか?
こんなヤツらが、冬の砂丘にはゴロゴロしてます。遠目に見たら、もう浮き玉にしか見えないのですが、何度も騙されているうちに、分かってきます。でも、また騙されるのですよ。
だって時々、ホンモノが混じってますからね。