三国の荒磯遊歩道から外れ、崖を下ったあたりに、昔の海食台があります。この海食台には、平安時代頃まで使われた、藻取浜遺跡と呼ばれる、製塩場跡があります。
この海食台は、新生代新第三紀中新世の米ケ脇累層からなり、化石も産出します。写真の泥岩には、サンドパイプと呼ばれる生痕化石が見られます。こうしたサンドパイプは、スナモグリやアナジャコの仲間が作った物だろうと言われています。
こうした地層の観察は、当時の堆積環境や、火山活動の様子を知ることができ、興味は尽きません。そしてこうした磯のポケットビーチは、ビーチコーマーのみなさんは、まず訪れませんので、たまに訪ねると、拾い物があります。(笑)
田口鉱山