さて、夏は日本海側、ビーチコーミングに向いたシーズンではありませんが、旅行などで行かれる方のために簡単に紹介したいと思います。
能登半島の根元から、ぐるっと円弧を描くように富山湾を取り囲んでいる富山県です。西部地域は砂浜が見られますが、富山市の岩瀬浜までで、常願寺川より東側は、礫浜が目立ちます。特に常願寺川河口部に近い浜では、「あばれ川」が運んできた異地性の大きな円礫が目立ちます。
富山湾と言えば、ブリ、シロエビ、ホタルイカといった海産物が頭に浮かびますよね。3月から5月にかけての、新月の晴れた夜、滑川市一帯の浜辺では、青白く光るホタルイカの漂着が見られます。地元の方はこれを「ホタルイカの身投げ!」と読んでいます。そんな浜も夏場はごろた石が広がる中に、流木やペットボトルなどの軽めの漂着物が帯を作るくらいです。
富山県東部は、礫浜が優勢です。そんなわけで真夏のビーチコーミング、遠来のモノにはあまり期待ができませんので、小石を探すのが良いかもしれません。滑川の海岸で見つけたのは、メノウでした。
新潟との県境に近い朝日町の宮崎海岸は、ヒスイが拾える場所として知られていますが、夏場は海が穏やかで礫の移動が少ないのです。ですから、よほど幸運に恵まれないとヒスイは見つからず、拾えるのは「狐石」と呼ばれる翡翠色をした石がほとんどでしょうね。(笑)
遠来の漂着物はあまり期待できない富山県の浜辺ですが、驚いたことがありました。富山市の岩瀬浜をはじめ、名だたる海水浴場が駐車料金をとっていませんでした。もちろん清掃協力金も!これって、ビーチコーマーには、うれしいですね。