破船・・・と呼ぶのが、ぴったりくる舟の残骸が打ち上がっていました。
漂着場所は、福井県若狭町にある世久見海岸から食見海岸に続く、なぎさ遊歩道の入り口あたりにある礫浜でした。
このあたりはリアス式海岸が続き、小さな浦が連なり、そこにはポケットビーチができていますが、基本的には岩場なので漂着物は壊れたり、破れたりします。
そんな場所ですが、漂着物は極めて多く、人の入りにくいポケットビーチでは、漂着物が浜を埋め、下にある砂や礫が見えないほどの所も・・・。
破船の漂着した場所から、ほど近い小浜市の矢代には、漂着の哀しい祭り「手杵祭」が今も続いています。このあたりはこうした破船の漂着が、昔から絶えなかったのでしょうね。
破船と言えば、作家・吉村昭さんの同名の作品も、漂着舟にまつわったお話です。まだお読みでない方は、ぜひこの機会にいかがですか?